旅づくし
菅沼佐和子 文と写真の修業用ブログ
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さわこ

Author:さわこ
SAWAKO
人呼んで「埼玉の女マルコ・ポーロ(笑)」。現在は東京在住です。編集プロダクションで旅行ガイドブックの編集を経験後、バックパッカーとして世界を巡る。これまでに訪れた国は100以上。現在はフリーランスライター&編集者として、再び旅行ガイドブック作成に関わる日々。
旅の素晴らしさ、世界の文化の多様さを、多くの人に伝えたいと願っています。

ウェブサイト:https://sawakon29.wixsite.com/writer
メール:sawakon29@hotmail.com

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カルニ・マタ寺院にはネズミがうじゃうじゃ
※注意:ネズミ嫌いな人は、下の写真を見ないよう気をつけてください(笑)

じめじめした床に、穀類やビスケットなどのえさが撒き散らされ、その上を茶色い小さな生き物が無数にうごめいていた。

かすかに臭気の漂う中、走り回る生き物のしっぽが時折私の裸足にこつんと当たる。そのたびにギョッとして叫んでしまいそうになる。

目の前に広がる光景は、まさに地獄絵図そのものだった。だけど本当のところは、もしかすると天国なのかもしれない。―――少なくとも彼らにとっては・・・

繰り返しこんなことを思いながら、夢中で寺院内をうろつきまわった。


・・・インドは多様性に富んだ、非常に奥の深い国だ。

何度も訪れているにも関わらず飽きることはなく、既知の場所であっても思いがけないことが起き、いつも私を楽しませ、かつ驚かせてくれる。

今回この「ネズミ寺院」の存在を知ったときも、私は興奮の渦に巻き込まれた。そこには無数のネズミがいて、しかも彼らは聖なる動物としてあがめられ、訪れる人が絶えないというのだ。

大いにエキサイトしつつ、ラージャスターン北部の町・ビカネールの南30kmほどにある、デシュノックのカルニ・マタ寺院を訪れた。

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青空の下、白とピンク色の爽やかな寺院がたたずんでいた。人々が手に手におネズミ様への捧げ物を持って、寺院に吸い込まれていく。私も靴を脱ぎ、内部へと進んで行った。

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入口の装飾もネズミ

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内部も一見普通の寺院。しかし・・

足元を走るネズミを発見。後を追って振り向くと、寺院の一角にこんな場所があった。

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柵で仕切られた場所にたくさんのネズミがいる。ネズミ用ではなく人間を入れないための柵なので、ネズミたちは自由に出入りしている

もしかしたら乾いた毛をもつ小さなかわいいネズミなのではないかと期待(?)していたが、それは裏切られた。彼らは人々が忌み嫌うドブネズミそのものだったのだ。

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地面にミルクで満たされた洗面器が置かれ、皆仲良く並んで味わっている。

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目を細めて飲む様子はなかなかかわいい

インド人はひっきりなしにやって来て、ミルクをつぎ足し、砂糖や黄色い団子、ヤシの実などを捧げていく。こんなに尊敬されているネズミも、世界でほかにないだろう。

なお、ここで白いネズミを見るとラッキーなのだという。何人ものインド人が「あそこに白いやつがいる」と教えてくれた。確かに遠くに、小さく白いのが動き回るのが見えた。

観察していると、活発に走り回っているネズミがいる一方、だらしなく眠りこけているのも多い。その様子はユーモラスで、なかなかかわいい。ネズミたちが安心しきって暮らしているのが伺えた。
ここはネズミの楽園なのだ。このことを知ったら、世界中のドブネズミが彼らをうらやむに違いない。

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まさに酒池肉林。山盛りのえさの中に住んでいる

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ミルクに尻尾をひたして寝ている。なんというグータラな・・・

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どうしてこんなに器用な寝方ができるのか

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これはちょっとかわいくて、私のお気に入り

しかし一方、ドブネズミらしさ丸出しというか、ネズミ嫌いだったら耐えられないかもしれない気持ちの悪い光景も見られる。

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こんな風に群れていると、さすがの私も「うわ~」と思う

なかには障害があるらしくヨボヨボしているもの、すでに死んでるんじゃないかと思うような動かないのもいる。そして不潔さのせいか、目がつぶれているネズミが非常に多い。

それにしても彼らは、どうしてインド人に尊敬されあがめられているのか。
それはこのネズミたちが、14世紀に生き、多くの奇跡を起こしたカルニ・マタという女性の一族の生まれ変わりだと信じられているためだ。

カルニ・マタはドゥルガー女神の化身とされ、死んだ自分の息子すら生き返らせたという。以降、彼女の一族は死なずにネズミに生まれ変わることになったのだという。

み~んな女神の一族の、聖なるおネズミ様なのだ。

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寺院内では人々がネズミの上に手をかざしていた。どういう意味があるのかはわからなかった


普通の見学なら30分で十分だと思われるこの寺院。
私は大興奮して2時間ほどいた結果、最後には臭いで気持ち悪くなってしまった。
だけどこんな奇妙な場所に来られたことが嬉しくてたまらず、充実感でいっぱいだった。

インドはにまだまだ何かがある。
それを私のようにお宝だと思うかどうかは、意見が分かれるところかもしれないけど・・・。

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カルニ・マタ寺院
ビカネール駅の約2km南にあるシヴヴェリーという場所から、デシュノック行きバスが出ている。所要約50分、20ルピー。デシュノックで下車すると寺院は目の前。
     
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