旅づくし
菅沼佐和子 文と写真の修業用ブログ
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さわこ

Author:さわこ
SAWAKO
人呼んで「埼玉の女マルコ・ポーロ(笑)」。現在は東京在住です。編集プロダクションで旅行ガイドブックの編集を経験後、バックパッカーとして世界を巡る。これまでに訪れた国は100以上。現在はフリーランスライター&編集者として、再び旅行ガイドブック作成に関わる日々。
旅の素晴らしさ、世界の文化の多様さを、多くの人に伝えたいと願っています。

ウェブサイト:https://sawakon29.wixsite.com/writer
メール:sawakon29@hotmail.com

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幻のニヤ遺址
niyaisi.jpg

今年の8月、新疆ウイグル自治区の首府・ウルムチのある博物館で、私のテンションは上がりっぱなしだった。
なぜなら突然、古代シルクロードの壮大なロマン(笑)にとりつかれてしまったから。

その博物館には、新疆南部で発見された土器や布、ミイラなどが展示されていたけど、ミイラ(楼蘭美女)以外には有名なものはとくにない。
だけど心を奪われたのは、そこにニヤ遺址からの出土品があったからだ。

ニヤは3~4世紀ごろ、精絶国という小国があった場所と考えられている。
博物館の写真を見ると、かつて見たことがある楼蘭の写真とそっくりの木の梁が、砂漠に刺さるようにして並んでいる。

ここから出土したという小さな土器や木のまな板、毛織や絹織りの製品を眺めていると、この遺跡がまだ活気に満ちていたころ、ここで生きた人々の暮らしがわずかながら感じ取れるかのようだ。


「今回はニヤ遺址にも行ってください」
実は日本出発前に、こう頼まれていた。

だからどんな所かよく分からないながらも行き方を調べたり、旅行会社の人に聞いたりした。

するとそれが、なまはんかな覚悟(と懐具合)で行けるような場所でないと分かってきた。
せっかくなのでそれをメモしておこうと思う。いつか行ける日が来るかは分からないけれど・・・。


●ニヤ遺址に最も近い町は、民豊県のニヤ鎮。ただし、ニヤ遺址を見学するにはホータン文物局の人が1人同行しなければならないので、ニヤ鎮から車で5時間ほど離れたホータン出発となる。さらに現地では遺跡守りの村人も同行するので、1人で行く場合でも3人となる。

●ニヤ鎮からニヤ遺址を訪れるには最低2泊3日必要。道の途中から遺跡までの最後の60kmはラクダでしか行けない道で、テント、ラクダ4~5頭、食料、水の携帯が必須。
ちなみにラクダ1日1頭300元、テント1泊200元、食料1日200元、4WD1日2300元(ウルムチの旅行会社で手配した場合の料金)。

●文物保護費用、つまり入場料は1万5000元。なんと約19万円!!

●夏の間は気温が50度になり行くことができない。ニヤのベストシーズンは10~11月だそう。


かつてNHKシルクロードを見たときに、スタッフがわざわざラクダに乗っていく遺跡があったが、きっとあれはニヤだったのだ。
「番組を盛り上げるためかな?」と思ったけれどそうではなく、ラクダでしか行けないからだったのだ。

ただし、私が中国で買った新疆のガイドブックには、ラクダの代わりに「砂漠を横断する石油運搬車と交渉して乗せてもらうことも可能」と書いてある。

ともあれ、半分冒険のような砂漠の旅。その末に遺跡を目にしたら、どんなにか感慨深いことだろう。


行けなくなってしまったからこそ、なおさらロマンをかきたてるニヤ遺址。
砂漠のただ中に孤独にたたずみ、訪れる人はほとんどなく、きっと今も風に吹かれ、昼は太陽、夜は星の光に照らされているのだろう。
   
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