旅づくし
菅沼佐和子 文と写真の修業用ブログ
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さわこ

Author:さわこ
SAWAKO
人呼んで「埼玉の女マルコ・ポーロ(笑)」。現在は東京在住です。編集プロダクションで旅行ガイドブックの編集を経験後、バックパッカーとして世界を巡る。これまでに訪れた国は100以上。現在はフリーランスライター&編集者として、再び旅行ガイドブック作成に関わる日々。
旅の素晴らしさ、世界の文化の多様さを、多くの人に伝えたいと願っています。

ウェブサイト:https://sawakon29.wixsite.com/writer
メール:sawakon29@hotmail.com

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父と2人でバリ島旅行(3)昆虫を思わせるレゴン・ダンス
バリ島到着日の夜、宮廷舞踊のレゴン・ダンスを見に行った。

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背後に重厚な石の割れ門を控え、花を散らしたステージの周囲には、すでにたくさんの見物人が集まっていた。ステージをぐるりと回って奥へ奥へと進んだら、正面ではないが、かなりいいポイントから鑑賞できてラッキーだった。

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やがてガムラン音楽の演奏がスタート。メルヘンチックでやわらかでありながら、まるで異空間から響いてくるかのような、不思議な音階をもつあの音楽だ。
昔何かのロールプレイング・ゲームで、ボスが登場する際にこんなガムラン風音楽が使われていたのを思い出す。

そしてようやく、踊り手たちがステージに現われた。

さすがは宮廷舞踊、踊り手の衣装は金色を基調としたきらびやかなものが多い。
レゴン・ダンスを見るのは2度目だったけれど、その美しさと迫力に、前回以上に目が釘付けになってしまった。

踊り手たちは指先を反り返らせてふるわせたり、首をカクカクと動かしたり、足をどすんと踏み鳴らしたり。目の動きも重要な要素のようだ。
こういう特徴は、東南アジアや南アジアの多くの踊りに見られるけれど、それが高度に完成されているのがバリ舞踊なのだろう。

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とても奇妙な動きだった。この踊りで、なぜわざわざ人間らしくない動きを追求したのか、気になってしょうがなかった。
踊りだからいいものの、普通の人の指がこんなに震えて肩をいからせて歩いていたら、皆怖がって近寄らないだろう。

「何かに似ている、何か・・・」
ずうっとこう考えていたが、最後のほうになってひらめいた。

もしかして、昆虫に似ているのではないか。

昆虫が羽を震わせたり、首をかしげたりする様子を、どことなく髣髴とさせると感じているのは私だけだろうか・・・。

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1時間30分のショーは、あっという間だった。

宿のベッドに横たわって目をつぶると、闇に浮かび上がる金色の踊り手の姿がまぶたによみがえった。


【ウブド王宮のレゴン・ダンス・プログラム】

1. Tabuh Ombak In Segara/Tabuh Jaya Smara(音楽のみ)
こちらで聴くことができる。
Segaraは海中の波を表す。ときに穏やかで、ときに荒々しくなる様子からインスピレーションを得て作られた曲。

2. Tedung Agung Dance (Welcome Dance)
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Tedungは「傘」、Agungは「偉大」の意味。傘はバリの文化を守り祝福する意味があるとのこと。男女が同時に踊るダンス。

3. Baris in Group
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行進する戦士が2人で舞う。戦いが始まる前の準備を表す。

4. The Legong Supraba Duta of Maharabata Epic
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伝統的なレゴン・ダンスで、5人の女性が踊る。物語は叙事詩のマハーバーラタから取られたもの。

5. Tabuh Angklung(音楽のみ)
こちらで聴くことができる。

6. Taruna Jaya Dance
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バリ人の若者によるエネルギーあふれる踊りを表している。このときの踊り手は女性。とても上手だった。

7. Topeng Arsa Wijaya Dance
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Topengはバリ語で「マスク」の意味。Topeng Alusは寛容で穏やかな性格を、Topeng Kerasはきつく容赦ない性格を表す。

8. Cendrawasih Dance
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「楽園の鳥」といわれる、イリアンジャヤの美しい鳥を表す踊り。
   
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父と2人でバリ島旅行(2)ウブドで宿探し
航空会社をLCCにしたことを後悔しながらたどり着いたバリ島。
父と私はまず、タクシーを使って山地のリゾートであるウブドに向かった。

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ユリアティ・ハウスの部屋入口

それにしても、バリ島屈指の観光地なのに、空港からウブドへの道の細いこと。
通りの両側には緑濃い熱帯の森をバックに民家や店が並び、人々の生活する様子が垣間見られる。中国やマレーシアのようにだだっ広い道路ばかりの国と比べると、車の進みはのろいけれど各段におもしろい。

ただし、運転手がかなり上手な日本語を話すというのは、やっぱり観光地のバリ島ならではだなと思う。

ウブドでは、かつて私が滞在した「プラエティ・ホームステイ」に行こうとした。
朝食のボリュームがたっぷりで、6年前にかなり好印象を受けたからだ。
しかし聞いてみると、以前泊まった2階の部屋は埋まっており、ちょっとせまい1階の部屋しかないという。

ここで、父が意外な一面を見せた。
こうやって現地でホテル探しをするのは初めてだというのに、「もうひとつ見てみようか」と、躊躇していた私を促したのだ。
そして近くの「ユリアティ・ハウス」に決定。ツインの部屋が朝食付きで1泊2名1800円程度だった。

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ユリアティ・ハウスの朝食スペース

「こういう宿も気を遣わなくていいね」と父。
私にとってはごく普通の宿だったけれど、そのよさを父が分かるとは意外だった。

案外バックパッカーの素質があるのかもしれないな。

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こういう環境だと水の音も美しく聞こえる

豊かな南国の自然に囲まれた、伝統的なバリ風建築の一室。辺りには鳥のさえずりが響きわたり、近くの泉が水の音をたてている。宿とその近所の人々はフレンドリーで、みな穏やかなほほ笑みを絶やさない。

宿で飼われている九官鳥が独り言を言ったり、子供の泣き出す様子を真似て「エーンエンエン」とやりだしたりしている。どこからか花のような芳香が漂ってくる。

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朝食スペースの脇には、宿のおじさんが描いたバリ絵画が

光と音、色彩、香りに満ちたウブド。

楽園といわれるバリのイメージそのままの様子に、「やっぱりここはいい所だ」と感動を新たにした。

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敷地内で何度か見かけたネコ。すごく細かった
   
父と2人でバリ島旅行(1)
かつて、世界一周から戻って1年半後に、やっととれた休暇を使って訪れたインドネシア。
ジャワからバリへと2週間かけて旅したが、バリ島はとくに美しく、印象に残った場所だった。

その頃から早6年が過ぎた。
今回のバリ行きは、父と2人旅という初めての試みだ。
あまり人と一緒に旅行をしない私、今回は旅の方法についても、父の性格についても、そしてバリ島についてもさまざまな発見をした貴重な時になった。

利用したのはLCCのエアアジア。
初めてこの会社を使ってみたが、荷物預けは有料で、座席にはモニターもついておらず、毛布も配られず、機内食も付かない。
父の年齢の人を連れて行くなら、もっと快適な飛行機にすればよかった。
それほど安いわけでもなかったので、もうちょっと出せばそういうやつにも乗れただろうに。

初の親子2人での自由旅行は、慣れていないからいつもと勝手が違った。
機内の座席についたとき、いきなり「失敗した」と思った旅の始めだった・・・。
  
インドネシアのレンボガン島
バリ島の隣、レンボガン島は、リゾートだけれどかなりのどかでとってもよかったです。
(2007年撮影)

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そういえばこの島を訪れた当時は、旅行ガイドブックなどの仕事でやっていくか、それとももっと安定した会社に勤めるべきか、かなり悩んでいた頃でした。

この島のビーチで夜、月を眺めつつ波の音を聞きながら考え、たとえ大変でもあっても収入が低くても才能がついていかなくても、旅についてのものを作る仕事をしたい、それが自分の心に正直に生きることだ、という結論に至りました。

今のところ、その決心を後悔してはいないです(今後は分からないけどね・・・)。